Programming x Art 絵を描くように、楽器を弾くように、詩を書くように、プログラミングで表現する

easel Award受賞作品発表!

2022/3/14

今回のeasel Awardではたくさんの児童・生徒のみなさんが作品を応募してくれました。その数約250作品。中でも印象深かった作品を監修の脇田先生、田所先生が選びました。

メッセージ


脇田先生「表情豊かな多くの作品が集まったことを嬉しく思います。楽しく審査させていただきました。皆さんのソースコードも拝見することができ、創作の過程や試行錯誤を感じ取ることもできました。やはり良いものは固執して時間をかけなければ作れないと思います。これからも作り続けましょう」

田所先生「まず、今回のeasel Awardに沢山の作品が集まったことが最大の喜びでした。そして、すばらしい作品が沢山あり、審査はとても楽しくそして驚きの多い体験でした。今回、とてもレベルの高い作品が集まったので、惜しくも賞に選ばれなかった方も決して自分の応募作品が駄目だったと思わないでください。ぜひこれからも楽しみながらプログラムでいろいろ作品を作っていきましょう」


全ての作品は以下でご覧いただけます。気になった作品を選択して右下の鉛筆マークをクリックすると、どんなふうに書かれているかソースコードを見ることができるので、ぜひみんなの技を盗んでみてください!
https://neort.io/tag/easel

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最優秀賞

カラフル




受賞者:大阪市立水都国際中学校1年生 中島 紗良さん

【作品コンセプト】円が四隅から出てくる。
【アピールポイント】円がたくさん重なって最終的にはダイヤモンドになっているところ。
【URL】https://neort.io/art/c8g2flc3p9f92ibbnkdg

脇田先生コメント「わずかな行数のコードから非常に豊かなアニメーションが作られている。そんな“プログラミングらしさ”を感じました。楕円を重ね書きするだけで豊かな広がりや空間が生まれています。美しいし飽きずにずっと眺めていることができます。パラメータは試行錯誤していると思いますが、プログラミングをしながら発見して描いている。楽しみながら作っているところが想像できるようです」
田所先生コメント「少ないコードで意外な結果が生まれる。プログラミングで作る楽しさや、計画したものを超えた何かが出てくる。そういう魅力を感じました」



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優秀賞

道頓堀作成計画




受賞者:大阪市立水都国際中学校2年生 武田 倫太朗さん

【作品コンセプト】作品名のとおり、大阪の道頓堀をeaselでつくりました。
【アピールポイント】道頓堀にあるものとしておなじみの、大きな運河やえびす橋、グリコの看板、アサヒスーパードライの看板などをすべてプログラムで、しかも、すべて「円」だけで作りました。そしてそれでも、遠目で見れば、「道頓堀だ」と誰もが言えるように仕上げました。
【URL】https://neort.io/art/c7rntmc3p9fclnodv51g

田所先生コメント「全てのパーツを順番に、点描で絵を描くように作られていて、再現度の高い道頓堀の風景が浮かび上がってきます。リアルに道頓堀に感じるよう、ちょっとずつ調整している姿がイメージできるようです。労力もかかっていて力作だと思います」



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優秀賞

ヒヨコ




受賞者:三田国際学園高等学校2年生 中山 慧南さん

【作品コンセプト】この作品は私がイメージするひよこの世界観を表現したものです。サウンドとアニメーションを用いてヒヨコの可愛らしさ、愛らしさが伝わるように構成しています。ぜひヒヨコの魅力を味わってください! 
【URL】https://neort.io/art/c8ce2tk3p9fffhugugl0

脇田先生コメント「円と楕円など基本形状だけでひよこの可愛さが表現されています。走り回っている質感が伝わってくるようです。また、色とレイアウトと動きの組み合わせで、しっかりデザインされています。音が効果的に色と組み合わせさって豊かな表現になっていると思います」



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審査員特別賞

Rainbow×Illusion




受賞者:大阪市立水都国際中学校3年生 加賀美 芹香さん

【作品コンセプト】700種類以上の色が繰り広げる幻想の世界
【アピールポイント】使った図形はシンプルな丸と四角形のみだが、その一方でダイナミックな動きができるようにした。丸と四角形を重ね、目の錯覚を使うことで背景の四角形が歪んでいるように見えるよう作成した。背景は四角形全てが異なるように作り、色は最初に色が変わり始めてから約1.4秒ずつ変わっていくようにした。そうすることで、様々なシーンを楽しめるようにした。また、作品全体を通して700種類以上の色が見れるようにした。
【URL】https://neort.io/art/c8fi4rk3p9f92ibbnao0

脇田先生コメント「円と四角形の組み合わせだけで奥行きと広がりのある映像空間が構築されているところに魅力を感じました。輪郭線のスケールのアニメーションと、色彩変化のアニメーションが絶妙に心はしており、とても心地の良い映像になっています」



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審査員特別賞

木もれ日




受賞者:北海道教育大学附属釧路義務教育学校後期課程8年生 泉谷 明生沙さん

【作品コンセプト】心地よさってなんだろう。そう考えているうちに、木々の間から差し込んでくるやわらかな光「木もれ日」に行きつきました。
【アピールポイント】アピールポイントは2つあります。
1つ目は、点が幾重にも重なって光の模様ができ、徐々に光が広がっていくようにしたことです。木もれ日の光は、弱くなったり強くなったりと、絶えずゆれ動きます。この動きを表現しました。
2つ目に、光の縦と横の比を2:3にしたことです。
色々試した結果この比が一番きれいに見えることがわかり、この比にしました。
【URL】https://neort.io/art/c8fgqnk3p9f92ibbn62g

田所先生コメント「この作品は、アルゴリズム(何か物事を行うときのやり方・手順)を用いたとても高度な表現になっている点に驚きました。数式にくりかえし値を代入していくことで生成される複雑で美しい形状はいつまでも飽きずに見ていられます。プログラムで図形を描く特徴は、1. 正確に何でも寸分違わず再現できる、2. 何度でもくりかえして描くことができる、3. アルゴリズムで表現することができる、という3点です。この作品はアルゴリズムで表現する楽しみや驚きを強く感じる作品でした」



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easel賞

調和と改革




受賞者:大阪市立水都国際中学校1年生 竹村 彰十さん

【作品コンセプト】複数の円の色が混ざり合うことで起きる調和と、黒と白だけの線の世界で表現する改革をあわせて作った
作品です。
【アピールポイント】円が交わることで生まれる色と、線のあらわす模様や形に注目してほしいと思います。
【URL】https://neort.io/art/c8g2c043p9f92ibbnk2g

easelスタッフコメント「丸や線といった比較的シンプルな図形を使って、複雑な調和のイメージと改革のイメージを表現していて、あえてモノクロの世界にすることで直感的でカッコよく、連続した描画による偶発的な模様もとても美しかったです」